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今日は、私自身、弊社の幹部にも期待する理想の求心力の育て方について語りたいと思います。
以前にも、組織の求心力につながる「家族的な経営組織」について触れたことがありますが、それは一人ひとりが家族の中での自分の役割を果たし、全員で皆の「家庭」である「会社」を支え合うことでした。その役割の中で重要な役割を果たす「主」の経営者や部署のトップが、妻や子供(長男・長女・次男・次女・・・)の役割を担う従業員の為に様々なことから彼らの矢面に立つことで求心力を育てると言うものでした。

今日は、TVドラマにもなった「スクールウォーズ」の題材になった、山口良治監督の言葉を元に考えて見たいと思います。
山口監督は中学時代、野球部に所属し後に教員を志す師となった、藤井先生に出会います。
そこで授かった言葉が「愛とは、信じ、待ち、許すこと」でした。キリスト教にも由来する言葉ですが、私と同世代の方ならこのドラマの方が印象的だと思います。
なぜ、今この言葉が私自身や幹部に必要と思われるかというと、事業計画や目標を追いかけるあまり、自分の物差しに固執してペースの違う者を許せない様になっているのではないか、失敗する者を厄介に思っていないだろうか、組織で戦い続ける為に重要な「信頼」を忘れていないだろうか、本当の目的である「今ここにいる人と苦楽を共にし、悦びを分かち合う」と言うことを忘れていないだろうか、と不安に感じることがあるからでした。

そもそも私たちの会社は地域の中小企業です。選抜されて優秀な人などおりません。私含め幹部の中には20年以上当社で従事したものもおりませんので、創業時からここまでの苦労のわかるものは少ないのです。今ここにいる仲間は、会社に必要があって募集され、たまたま応募してくださった方ばかりです。その中で、優秀な者が幹部になっているのではなく、経営方針に賛同頂き、志を抱いて頂いた方が、たまたま自己犠牲の精神とこれからの当社へ希望や夢を持ち、引き受けて下さった方ばかりです。ですから、経験も知識もない私たちが、組織化して何年も経つ同業他社と肩を並べる為には、私含め全員が謙虚に互を尊重し、成長機会を図り、行動を繰り返すことで経験を養い、そのサイクルを早めることでした。それが故に、急ぐことを優先し、本来の組織間で重要なものを見失いがちになります。

企業組織にとって、事業計画遂行は確かに大事なことです。ただ、私たちが本当の目的にしているのは「この会社にいる人、この会社に関係した人と苦楽を共にし、悦びを分かち合う」ことですから、誰ひとり欠けては、その本当の目的を達成させることが出来ないということになります。それは理想だとか、寝言は寝てから言えとか、お思いになる方もおられるかもしれませんが、この会社においては、それも目的にしなければ、この会社の創設の意思を受け継ぐことはできません。それを自問自答している時に思いついた言葉が「愛とは、信じ、待ち、許すこと」でした。

創業の意思や仲間や会社、上司と部下、自分自身を「愛する」ということは、ここで思いを一緒にした志を「信じ」、成長や気づきを「待ち」、失敗や行動を「許す」こと。そうして、この業界に身を投じ、先行きの見えない将来に期待をしてくれた仲間全員の意思に報い、組織内の経営者・幹部は求心力を保持すべきであること。全員がお互いを「愛する」ことを知り、その求心力によって無形の組織力が形成され、技術や知識・経験に劣ることを補い合って同業他社や困難と戦い、乗り越えることが出来る。
理想や夢と思われるかもしれませんが、私たちはそれを目指して将来「皆で悦びを分かち合うこと」を実現したいと思います。