トラックを走行する際、車同士の接触事故が比較として非常に過多であるのは、やはり高速道路です。

人や自転車がいない、あるいは信号機がないなどと、高速道路は基本的に車のための道路です。

だからこそ、規則に則っていつもより速く走行できます。

しかし、速く走行できるからこそ、一度事故が起こってしまえば、周囲を巻き込んだ大事故への発展は避けられません。

事故を起こさなくても、巻き込まれてしまう可能性はあります。

大きな事故を起こさない、あるいは巻き込まれないためにも、周囲に気を配ってトラックを走行しましょう。

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本線車道走行時の事故パターン

合流時に本線車道走行車と衝突

停止した車両に追突する事故としては、主に次の3つのケースがあります。

・前方の事故で停止中の車両に追突。

・渋滞で停止中の車両に追突。

・車両故障等で路肩に停止(停車)中の車両に追突。

これらはいずれも停止車両の発見の遅れによるものですが、その原因としてわき見運転や漫然運転、あるいは居眠りに近い状態での運転などがありますが、高速道路には停止車両がいないというドライバーの思い込みも大きな要因になっていると考えられます。

中央分離帯等への衝突や横転

高速道路では、中央分離帯やガードレール等へ衝突したり、横転する事故もよく発生します。

こうした事故の原因としては、

・進路変更時等の急ハンドルや急ブレーキ・カーブでのスピードの出し過ぎ。

・積雪時や降雨時の路面が滑りやすい状態での、不適切なハンドル操作やブレーキ操作によるスリップ。

・トレーラの場合、急ハンドルや急ブレーキによる「ジャックナイフ現象」。

などが考えられます。

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事故防止のポイント

規制速度を守る

高速道路では、スピードの出し過ぎが事故の大きな原因となっていますから、最高速度を守りスピードを出し過ぎないことが事故防止の基本となります。

特に、雨天時や降雪時などの気象条件が悪いときには、速度が規制されますから、情報版などによく注意して、規制速度を必ず守る必要があります。

また、高速道路では、スピードを遅く感じやすいために、知らず知らずのうちにスピードを出しすぎてしまうことがありますから、ときどきスピードをチェックするようにしましょう。

十分な車間距離をとる

高速道路は追突事故が非常に多いのが特徴です。追突事故を防止するためには、車間距離を十分とることが大切です。

車間距離の目安としては、時速を距離に換算した数字、例えば時速80キロであれば80メートルの車間距離が適切といわれています。

不必要な車線変更をしない

車線変更は後続車との衝突や、ハンドル操作ミスによる事故の原因となりますから、やむを得ない場合以外は、車線変更はしないようにしましょう。

また、トレーラの場合、高速自動車国道では原則として一番左端の車線を走行しなければなりません。

大型トラックの場合も標識等で走行する車線が指定されている区間がありますから、指定された車線を走行する必要があります。

ハンドル操作は慎重に行う

急なハンドル操作をすると、スリップして走行安定性を失い、横転したり、積み荷が崩れたり落下する危険があります。

特にS字カーブでは、ハンドルを切り返すために横転するケースが多いので、ハンドルは小刻みに切るなどの慎重さが必要です。

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乗用車など一般車両への十分な配慮

トラックは車体が大きく、運転席も高い位置にあることなどから、一般の乗用車から見ると、怖い存在でもあります。

まして、高速道路で大型トラックに前後をはさまれた状況で走行するときは、乗用車のドライバーは不安を感じ相当緊張するものです。

乗用車など一般の車両と並走または近接して走行する場合は、こうした相手車両の気持ちを十分に理解して、より慎重な運転に徹しなければなりません。

必ず休息をとる

長時間の連続運転は、注意力の低下や居眠運転の要因となりますから、長時間の連続運転を避け、必ず休息をとるようにします。

また、運転中に眠気を感じたときに、無理をして運転を続けると事故につながりますから、最寄りのサービスエリアやパーキングエリアで休息や仮眠をとります。

サービスエリアやパーキングエリア付近の路肩や、あるいは高速バスのバス停に駐車して休憩や仮眠をとっているケースもみられますが、こうした場所での駐車は、道路交通法違反であり、後続車の追突という大きな危険がありますから、絶対にやめる必要があります。

トラックやトレーラは、輸送の要です。

毎日たくさんの貨物を運んでいます。

高速道路での事故が減れば減るほど、巻き込まれるトラックやトレーラも減ります。

日本の物流をスムーズに流せるよう、安全に走行しましょう。

引用参考 道路・車種に応じた運転