トラックドライバーの皆さんは、日本の物流を担う大切な存在です。

だからこそ、徹底して安全運転を行わなければなりません。

今日の物流の主役はトラックであり、貨物の安全・確実・迅速な輸送は、トラック運送事業者に課せられた社会的使命といえます。

安全・確実・迅速な輸送を行うためには、交通事故を防止することが不可欠の条件となりますが、それには日常の運行管理等の強化を図ると同時に、ドライバーへの安全運転指導をより一層充実させることが重要なポイントとなります。

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交差点の右折時の事故パターン

対向車との衝突

対向車との事故パターンには、次のようなパターンがあります。

・対向車が接近しているにもかかわらず先に右折できると判断して衝突する。

・対向車の通過後に右折をして、対向車の後方を走行していた二輪車と衝突する。

・対向右折車のために対向車線が確認できないにもかかわらず右折をして衝突する。

・対向車に道を譲られて右折し、対向車の側方を進行してきた二輪車等と衝突する(いわゆる「サンキュー事後」)。

死角に隠れている車の確認が不十分なために起こるものです。

横断歩行者や自転車との衝突

対向車ばかりに注意を向けて、横断歩道とその付近の状況を十分に確認しないままに右折していくと、歩行者や自転車と衝突してしまいます。

横断歩道の左側からくる歩行者や自転車は進行方向になるので比較的発見しやすいのですが、右側からくる場合は見落としやすくなります。

特に夜間の右折時は、ヘッドライトが照らさない右側からの横断歩道をはねる危険があります。

事故防止のポイント

対向車が接近しているときは通過を待つ

先を急いでいるときなどは、対向車の直前を強引に右折しがちです。

しかし、このような運転は対向車と衝突するだけでなく、横断歩行者の見落としにもつながり非常に危険です。

また、対向車がトラックなどの大型車の場合、その後方が死角となり、対向車に追従してくる車の発見が遅れますから、対向車の通過直後に右折するのは危険です。

対向車の後方の状況を確認してから右折するようにします。

道を譲られたときも安全確認をする

対向車に道を譲られたときは、早く右折しないと相手に悪いと考えて一気に右折しがちですが、そのようなときも対向車の前方に出る前に、必ず一時停止して対向車線の状況を確認するようにします。

また、対向車だけでなく、横断歩行者や自転車にも注意をする必要があります。

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交差点の左折時の事故パターン

左後方の二輪車との衝突

左後方から進行してくる二輪車と衝突する事故で、左折時の典型的な事故パターンです。

これは左折する前に左後方や側方を十分に確認しないことや、二輪車が接近しているのを確認しても自車のほうが先に行けると判断することなどが原因と考えられます。

歩行者や自転車との衝突

横断歩行者や自転車への注意が欠けると、発見が遅れて衝突する危険があります。

また、信号のない交差点を左折するとき、車が進行してくる右側ばかりに注意を向け、車が途切れたすきに一気に左折しようとすると、左側の歩道などから進行してくる歩行者や自転車を見落として衝突することがあります。

事故防止のポイント

左後方・側方の確認をする

早めに左折の合図をだし、後続車や左後方の二輪車等に対し、左折の意図を知らせるとともに、左側や左後方に二輪車がいないかどうかを確認します。

この場合、ミラーだけでは死角に入っている二輪車を見落とすことがありますから、ちょっと振り向いて自分の目で左側方の確認をする必要があります。

そして二輪車が接近しているようであれば先に行かせます。

また、トラックは内輪差が大きいため、左側方に信号待ちなどのために立っている歩行者等を巻き込むおそれもありますから、その点にも十分注意しましょう。

横断歩行者や自転車に注意する

左折するときは、横断歩行者や自転車の動きにも目を配り、速度を落とし徐行して進行するようにします。

トラックドライバーとして、きちんと周囲に気を配りながら安全運転を行いましょう。

引用参考 道路・車種に応じた運転