世界中で人気となっているスマートフォンゲーム「ポケモンGO」ですが、
運転しながら遊んでしまうドライバーによる事故や事件が多発していることから
前回の「運輸ブログ」では 運転中の携帯電話の利用について記しました。
しかしながら、 このゲームが配信されてから 事故や事件のみならず
違法駐車、迷惑駐車の問題も 深刻化されていることをご存知でしょうか
本来 街中などを歩き回りながら ポケモンを探したり
ところどころに配置されたジムと言われるスポットで ポケモン同志を戦わせたりするゲームなのですが、
“歩く” のではなく 車で移動し 路上に駐車して遊ぶ人が多く、
近隣住民を悩ませているのです。
私自身も レアなポケモンが多数発生する地域に住んでいるので
地方ナンバーの車が路上を埋め尽くす光景を昼夜問わず見かけます。
パトカーも 移動を促すアナウンスをしながら巡廻しています。
しかし、現状では 運転手が駐車した車内でゲームをしている為 摘発が難しいといいます。
それでは この路上駐車について 確認してみましょう
道路交通法の駐車と停車
道路交通法では 「駐車」と「停車」は定義が異なります。
駐車・・・・・・・・・ 車両を継続的にその場に留めておくこと。
運転手が車両から離れていて、すぐに運転することが出来ない状態。
停車・・・・・・・・・ 荷物の積み降ろし、人の乗降等の為に車両が停止すること。
原則5分以内。
駐車禁止区域
具体的には どのような場所が駐車すると違反になるか
標識がない場所でも 違反の対象になる場所が多くありますので あらためて 復習しましょう。
●標識の示す区間
●黄色い実線のある区間
●トンネル
●坂の頂上付近
●横断歩道・自転車横断帯・交差点およびその前後5m以内
●踏切およびその前後10m以内
●曲がり角から5m以内
●バスなどの停留所から10m以内
●安全地帯の左側やその10ｍ以内
●駐車場や車庫など自動車用出入口から3m以内
●道路工事区域5m以内
●消防用器具庫・消火栓から5m以内
●道路の右側余地が3.5メートル未満 等
「駐停車違反」と「放置駐車違反」
駐車違反には 「駐停車違反」と「放置駐車違反」の2種類があり、駐車している状況に応じてその対象違反が変わります。
駐停車違反・・・・・・・・・・・車に乗っている状態やすぐ運転できる状態での駐車違反、及び停車違反の場合
放置駐車違反・・・・・・・・・駐車禁止の場所に車を停め、運転手が車から離れたすぐに運転できる状態でない場合
それでは それぞれの違反点数と反則金を確認してみましょう。
【駐停車違反】
普通自動車の場合 大型車の場合
駐停車禁止場所 違反点数 2点 反則金 12,000円 15,000円
駐車禁止場所 違反点数 1点 反則金 10,000円 12,000円
【放置駐車違反】
普通自動車の場合 大型車の場合
駐停車禁止場所 違反点数 3点 反則金 18,000円 25,000円
駐車禁止場所 違反点数 2点 反則金 15,000円 21,000円
反則金、違反金をすぐに支払わない場合には年利14.5％の延滞金が付きますので、どんどん利息が増えていくことになります。
それでも支払わなければ、財産の調査が行われて差し押さえが実行されたり
銀行口座からの引き落としや財産の競売などにより、強制的に徴収されてしまうそうです。
そして、公安委員会から督促状が送付され、車検を受けられなくもなります。
また、
同じ車両で駐車違反を繰り返してしまうと、その車両は一定期間使用禁止になります。
半年以内に駐車違反を3回以上してしまった車両には 「車両使用制限」が発令され
また、過去1年以内にも車両使用制限が発令されている場合は、半年以内の駐車違反回数が2回でも適用されます。
このような場合は、公安委員会によって上限3ヶ月以内での車両使用制限が命令されることになってしまいます。
路上駐車の対処法
特に 路上駐車が原因によって
消防車・救急車などの緊急車両の通過の妨害になることも考えられますし、
見通しが悪くなるため 交通事故を誘発する危険性が高まります。
緊急性がある場合の駐車を除き、あまりにも迷惑だったり危険な駐車の場合は
110番ではなく、 もよりの警察署や交番などに連絡しましょう。
ちなみに「緑のおじさん」とも言われる 駐車監視員の対象車両は 放置駐車のみになります。
ポケモンＧＯが原因とされる運転中の携帯電話の使用、そして 路上駐車による迷惑行為について記してきましたが
ゲーム自体が悪いわけでは決してありません。
なにより 遊ぶ人のモラルやマナーがなにより重要ですよね。
引用参考：駐車
