トラックやトレーラで安全に走行するには、日常の点検や慎重な運転操作など、大切なことがたくさんあります。

ひとつひとつ丁寧に確認していきましょう。

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トレーラ安全運行上の留意点

運行前の日常点検を確実に行う

運行前には、必ず車両の日常点検を行う必要があります。

この場合、トラクター部分とトレーラ部分のそれぞれについて点検するとともに、連結後にもう一度確認します。

特に、

  • ・カプラが連結しているか
  • ・2本のブレーキホースの接続はよいか
  • ・エアコックは開いているか
  • ・ジャンパケーブルが結合されているか

などの連結状態を十分チェックします。

また、貨物の積付けや固縛についても、適切かどうかを必ず確認する必要があります。

ブレーキやハンドル操作は慎重に行う

不適切なブレーキやハンドル操作をすると、ジャックナイフ現象や、トレーラ部分が左右に振れる「トレーラ・スウィング現象」が発生しやすくなります。

特にカーブや交差点の右左折時、車線変更時などは、ブレーキやハンドル操作を慎重に行なう必要があります。

また、平坦路を排気ブレーキを作動させたまま走行すると、ちょっとしたブレーキ操作で急制動がかかってジャックナイフ現象を起こす危険性がありますから、下り坂が終わったら必ず排気ブレーキを切るようにします。

路面の状態にも注意する

ホイールベースの長いトレーラや低床トレーラなどは、凹凸のある道路を走行すると、路面

とシャシが接触するおそれがあります。

したがって、段差のある道路や橋の繋ぎ目、踏切、積雪路のわだちなどには、特に注意する必要があります。

積載時と空車時の違いに注意する

重量物を運搬することの多いトレーラは、積載時と空車時では重量差が非常に大きくなります。

そのため空車時に、積載時と同じ感覚でブレーキをかけると、急制動となってジャックナイフ現象やトレーラ・スウィング現象を起こすことがありますから注意しましょう。

基本的にトレーラはトラックよりも車体が大きいですから、カーブなど場所で車体の振り幅が必要なときはより注意して確認し、運転しましょう。

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危険物とは

トラックやトレーラで運ぶ積荷の中には、いわゆる危険物と呼ばれるものがあります。

身近なところですと、ガスなどが当てはまります。

危険物であるということを認識し、安全に運搬しましょう。

また、自身が運搬しなくとも、周囲のトラックやトレーラは危険物を運んでいることがありますよね。

知識として身につけておきましょう。

危険物の種類

危険物とは、次のようなものをいいます。

  • ・危険物(可燃性個体、自然発火性物質及び禁水性物質、引火性液体、自己反応性物質、酸化物物質)
  • ・高圧ガス(液化ガス、可燃性ガス、酸素、毒性ガスなど)
  • ・火薬(火薬、爆薬、火工品)
  • ・毒物、劇物
  • ・その他(放射性物質など)

もしも、事故が起こったら

危険物輸送で、もし、事故が発生したら、危険物の流出、噴出を招き、最悪の場合には引火、火災、爆発を起こして、単に自分の車両だけでなく、他の車両、歩行者、住民、建物、地域社会を巻き込んだ大惨事をもたらします。

したがって、危険物は、一般貨物とは違ったより慎重な取扱いと運転が必要となります。

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タンクローリーの点検

点検は、車両とタンク部の両方について行う必要があります。

石油類および液化石油ガス輸送用タンクローリーのタンク部の点検では、次の事項がポイントになります。

石油類輸送用タンクローリーのタンク部の点検

次の箇所に亀裂、破損、結合不良、極端な変形がないか

・タンク本体及び取付部、防護枠、溶接部

・マンホール蓋、注入口、吐出弁、底弁

安全装置(緊急レバー・静電気除去装置等)

配管、弁(パルプ)、カップリング・ホース、アース線、クリップ

底弁が完全に閉じているか

注入ホースの切り傷による漏れのおそれがないか

液化石油ガス輸送用タンクローリーのタンク部の点検

次の箇所に亀裂、破損、結合不良、極端な変形がないか

・タンク本体及び取付部、防護服、溶接部

パルプが完全に閉じているか

輸送の開始・終了時にはガス漏れがないか

その他の点検

上記のほか、次のものが車両に備わっているかどうかを点検します。

・「危」「高圧ガス」の表示・標識

・消火器

・車輪止め・三角反射板などの備品

・ポンプ・温度・圧力・液面計測器(液化石油ガスの場合)

このように、たくさんの種類、たくさんの注意事項があります。

積荷が危険物でなくとも、トラックやトレーラの日々の点検等は必ず行い、安全運転を心がけましょう。

引用参考 道路・車種に応じた運転