日々トラックの状態を確認し、良好な状態を保つことは安全運転に繋がります。
トラックドライバーとして、トラックを綺麗にしておくことはもちろん、様々なチェックポイントがありますよね。
一緒に確認し、改めて安心できるような点検を行いましょう。
ディスク・ホイールの取付状態(車両総重量8トン以上の大型トラックのみ)をチェック
・ホイール・ナットの脱落やホイール・ボルトの折損、さび汁、ホイール・ナットから突出しているホイール・ボルトの長さの不揃いなどを目視で点検しましょう。
・ホイール・ボルトの折損やホイール・ナットの緩みがないかを、点検ハンマでホイール・ナットを叩き、指に伝わる振動や音の違いに注意しましょう。
※タイヤ交換をする場合の注意事項
ホイール・ナットの締付けは、トルク・レンチを用いるなどにより、規定トルクで締め付けます。
また、タイヤ交換後は一定距離(50〜100キロメートル)走行後、ホイール・ナットをトルク・レンチを用いるなどにより、規定トルクで増し締めします。
冷却水量をチェック/ブレーキ液量をチェック
・冷却水量
ラジエータ・サブ・タンクまたはリザーバ・タンク内の冷却水面が「MAX」〜「MIN」の線の間にあれば適正です。
水面が「MIN」の線より下の場合、ラジエータ、ラジエータ・ホースなど各部から水漏れがないか確認して、「MAX」の線まで補充しましょう。
・ブレーキ液量
ブレーキ液タンクの液面が「OIL LEVEL」〜「MIN」の線との間にあれば適正です。
不足しているときは「OIL LEVEL」線まで補充しましょう。
補充時、「OIL LEVEL」線を超えないように注意しましょう。
エンジン・オイル量をチェック/バッテリ液量をチェック
・エンジン・オイル量
オイル・レベル・ゲージを抜き取り、付着しているオイルを拭き取りましょう。
再びいっぱいに差し込んで静かに抜き取ります。
オイルが「MAX」〜「MIN」の範囲内にあれば適正です。
オイルが不足していれば補給しましょう。
オイルが汚れている場合は、整備管理者などに相談して交換します。
・バッテリ液量
バッテリ・ケース内の液面が、ケース側面の「UPPER」〜「LOWER」の線の間にあれば適正です。
バッテリ液量が不足していると、水素ガスの量が増え、エンジンを始動したときなどに引火(爆発)するおそれがあります。
液面が「LOWER」の線より下の場合、補充液または蒸留水を補給します。
エア・タンクの凝水をチェック/ファン・ベルトの張り・損傷をチェック
・エア・タンクの凝水(エア・ブレーキのみ)
エア・ドライヤが装着されているため、水が排出されないのが正常ですが、場合によってはたまっていることもあるので、エア・タンク下のドレーン・コックを開いて水分を排出しましょう。
排出後はドレーン・コックからエア漏れがないことを確認します。
・ファン・ベルトの張り・損傷
ベルトの中央部を指で押して(約10kg の力)、ベルトのたわみ量が基準値(10〜15mm)内にあるかを確認します。
基準値外の時は、自分で勝手に調整せず、整備管理者に相談するようにしてください。
また、ファン・ベルトに亀裂・損傷がないか、あわせて点検しましょう。
パーキング・ブレーキ・レバーの引きしろをチェック
パーキング・ブレーキ・レバーを戻した状態から静かに引き、引きしろが多すぎたり少なすぎたりしないかを、ノッチ音(カチカチ音)を聞いて点検しましょう(定期点検整備直後のノッチ音との違いを比較してみましょう)。
レバーの引きしろが規定範囲を超えていたら、自分で勝手に調整せず、整備管理者に相談してください。
ホイールパーク式(空気式車輪制動型)の場合は、エンジンをかけて規定の空気圧の状態でレバーを駐車位置まで引いたとき、レバーが固定され、空気の排出音が聞こえるかを点検します。
ウインド・ウォッシャの液量・噴射状態をチェック/ワイパーの拭き取り状態をチェック
・ウインド・ウォッシャの液量・噴射状態
ウインド・ウォッシャ・タンク内の液量を確認し、少ない場合はウインド・ウォッシャ液を補給します。
ウォッシャ・スイッチを「ON」にし、正常に作動するか、ウインド・ウォッシャ液の噴射状態、噴射位置が正常かを確認しましょう。
・ワイパーの拭き取り状態
ウォッシャ・スイッチを「ON」にし、ウインド・ウォッシャ液を噴射させてからワイパーの拭き取り状態を点検してください。
また、「INT(間欠)」、「LOW(低速)」、「HI(高速)」の各作動が正常であるかを確認しましょう。
拭き取り状態にむらがあったり、ビビリがあるときはワイパー・ブレードを点検し、劣化している場合は新品と交換します。
トラックの状態を常に正常に保つことは、安全運転としても非常に重要なのです。
しっかりと管理しましょう。
引用参考 トラックドライバーが日常行うべき事項