トラックドライバーの皆さんは、日々トラックの点検を行っていますよね。
自身の安全も預ける大切なトラックですから、細かな部分までしっかりと確認していきましょう。
さて、それでは前回の続きです。
エンジンのかかり具合・異音をチェック/エンジンの低速・加速の状態をチェック
・エンジンのかかり具合・異音
エンジンを始動させ、かかり具合に異状がないか、また、アイドリング回転で異音がないかを点検しましょう。
・エンジンの低速・加速の状態をチェック
エンジンを暖機させた状態で、アイドリング回転が円滑であるかを確認しましょう。
エンジンを徐々に加速したとき、アクセル・ペダルに引っ掛かりがないか、ノッキングなどがなくスムーズに回転するか点検しましょう。
空気圧の上昇具合(エア・ブレーキのみ)をチェック
・空気圧の上昇具合(エア・ブレーキのみ)
車体に備え付けられている空気圧計(エア・プレッシャ・ゲージ)でエアの上がり具合を点検しましょう。
エア・タンク内のエアを全部排出した状態にして、アイドリング回転で、警告ブザーやエア・プレッシャ・ウォーニングモニター・ランプが消灯するまでの時間が規定時間内(3〜4分程度)ならば正常です。
※消灯までの規定時間は各メーカーの取扱説明書を参照してください。
ランプ類の点灯・点滅、汚れ、損傷状態をチェック
・ランプ類の点灯・点滅、汚れ、損傷状態
各スイッチを「ON」にして各ランプが点灯または点滅するかを点検しておきましょう。
また、各ランプのレンズに汚れや損傷がないか、確実に取り付けられているかも点検します。
照射方向や明るさに異状がないかを点検しましょう。
ブレーキ・ペダルを踏んだとき、ストップ・ランプが点灯するかを点検しましょう。
ブレーキ・ペダルの踏みしろ・効き具合をチェック/ブレーキ・バルブからの異音をチェック
・ブレーキ・ペダルの踏みしろ・効き具合
ブレーキ・ペダルを踏み込んだとき、ペダルの遊びが適正で、異状な引っ掛かりがなくスムーズに作動するかを点検しましょう。
乾燥路をゆっくり走行してブレーキを踏み、効きが十分か、片効きしないかを点検します。
・ブレーキ・バルブからの異音をチェック(エア・ブレーキのみ)
ブレーキ・ペダルを踏み込んでペダルから足を離したときに、ブレーキ・バルブから「プシュ」という排気音がして、ペダルが完全に戻るかを点検してください。
エアの排気音がして、ペダルが完全に戻れば正常です。
ブレーキ・チャンバのロッドのストロークをチェック/ブレーキ・ドラムとライニングとのすき間をチェック
・ブレーキ・チャンバのロッドのストローク(エア・ブレーキのみ)
規定の空気圧の状態で、補助者にブレーキ・ペダルをいっぱいに踏み込ませ、ロッドのストロークが規定の範囲にあるかをスケールなどにより点検しましょう。
・ブレーキ・ドラムとライニングとのすき間(エア・ブレーキのみ)
手動調整方式のものは、規定の空気圧の状態で、ブレーキ・ペダルを数回操作し、ブレーキ・シューを安定させた後、点検孔のあるものはシックネス・ゲージにより、また、点検孔のないものはアジャスタにより、すき間を点検しましょう。
車両・積荷の途中点検実施のポイント
運行を開始する前に日常点検を行い、車両に異状がないか確認することはもちろん、運行中にも必要に応じて途中点検を実施することが必要です。
車両の周囲をまわって外観などに異状がないか目視で点検しましょう。
とくに車体の傾き加減に注意することが大切です。
シート・ロープ掛けで荷物を固定している場合には、荷の傾き加減や、はみ出しの有無に注意し、シート・ロープの要所に手をかけて、ゆるみがないか張り具合を点検しましょう。
バン型車の場合には、扉の閉まり具合を点検します。
また必要に応じて扉を開けて、荷崩れ、荷の傾き・移動の有無など積載状態を点検してください。
車体の下をのぞき込んで異状(水漏れ、オイル漏れなど)の有無を目視で点検しましょう。
夜間の追突を防止するための後部灯火類が確実に点灯しているか確認します。
キャブ上部のシートキャリアや「空車の荷台」にシート類や角材などの用具類を載せている場合は、落下のおそれがないか、とくに入念に確認してください。
燃料、水、オイルの量を確認しましょう。
ホイール、タイヤなどの発熱の状態を確認しましょう。
点検を行うべきポイントは多々存在しています。
丁寧にきちんとトラックを確認していくことにより、安全運転が可能なのです。
引用参考 トラックドライバーが日常行うべき事項